移住に必要な手続きを引越しの前後に分けて詳しくご紹介 !

昨今では新型コロナウイルス蔓延に伴う生活スタンダードの変化、テレワークの普及により、地方への移住を検討している方や、将来的に移住をしたいと考える人の割合も増えてきています。
しかし、いざ移住をしてみようと思っても、まずどんな手続きから始めればよいか分からない、という方も多いでしょう。

そこで今回は、移住の際に必要な手続きを、引っ越し日を起点とした時期別に紹介していきます。
記事で紹介する手順通りに手続きを進めれば、後になって慌てることなく、スムーズに地方への移住を実現することが出来るでしょう。

目次

移住前に必要となる手続き

まずは、移住の1ヵ月以上前から、順番にしておきたい手続きについて解説します。

移住の1か月以上前

移住の1ヶ月前以上前から行っておくべき準備を紹介します。
とにかく余裕をもって行うことを心掛けましょう。

・関連記事>>>地方移住に必要な準備と期間は?移住準備をスムーズに行うポイント

賃貸契約の解除手続き

賃貸住宅の賃貸契約の解約は、通常1ヵ月前に貸主に対して申し出ることになっています。

しかし必ずしも1ヶ月前というわけではなく、2ヵ月前やさらに前までに解約を申し出なければならないケースも存在します。
引っ越しが決まってからではなく、引っ越しを検討し始めた段階で、解約を申し出なければならない具体的な期日を賃貸借契約書を見て確認しておきましょう。

手続きの方法は、不動産管理会社もしくは大家さんへ解約の旨を連絡します。
その後、引越しの日程が決まったら、解約通知書を提出してください。
ちなみに解約通知書(退去届)は、入居や契約更新の際に渡された書類に同封されています。

持ち家の場合は売却手続き

持ち家の場合は、売却するか、賃貸物件として他社に貸し出すのかを選択してください。
売却か賃貸にするのか、自身だけで判断できない場合は、一度不動産会社に相談してみるのも良いでしょう。

当然ですが、一度売却してしまえばその家の所有権は失われます。
移住先に永住するつもりでいるのか、いつかは元々いた街に戻る可能性があるのかといった点も判断のポイントとなります。

引越し業者を決める

引越し業者を決めるには、複数の業者から相見積もりを取りましょう。
複数の会社から見積もりを取得し比較した結果、価格に何万円以上の開きが有ったというケースも少なく有りません。

ただし、提示された金額のみで依頼先を判断するのではなく、各社の口コミやそれまでの応対の丁寧さなども比較した上で検討することをおすすめします。

新住居のリサーチや申し込み手続き

移住したい町で暮らす新しい住居を探します。
市営住宅や県営住宅、賃貸の住居や家の購入など、移住先の不動産会社やウェブサイトなどを活用し、一通りの情報収集を行いましょう。

なお、当サイトでは、能登地域の住まいの情報も提供しています。
羽咋市・中能登町・七尾市への移住を検討している方は、ぜひ一度サイトをのぞいてみてください。

・関連記事>>>移住で古民家暮らし!物件の選び方と注意点を解説

回線事業者やプロバイダーの契約や移転手続き

現在利用しているインターネットの回線事業者を、新居で継続して利用するなら早めに移転の手続きを済ませてしまいましょう。

とくにリモートワークで仕事をされている方は、インターネットが使えず仕事ができないといった事態を避けるためにも、回線の手続きは可能な限り余裕を持って進めましょう。
インターネット回線の開通工事には現地調査が必要になる可能性もあり、想定の数日・数週間以上の時間がかかることもあります。

粗大ごみの回収依頼

粗大ごみの回収が必要な場合は、早めに手配しましょう。自治体にもよりますが、引越しが多くなる春ごろには、希望日の予約が取れない可能性もあります。
時期的に自治体での回収が難しければ、多少のコストはかかりますが民間の廃品回収会社を利用するのも一つの手段です。

移住の1週間~1か月前

移住先での生活が始まってから1週間〜1ヶ月以内に行うべき手続きを紹介します。
上述した引っ越し会社の手配やインターネットの手続きなど、準備すべきことが多く大変な時期ですが、これから紹介する手続きも時間を見つけて滞りなく済ませましょう。

転出届の提出

お住まいの市区町村の役所に、転出届を提出します。その後、手続きが完了したら「転出証明書」を受け取ります。
転出届の手続きは、引越しの2週間前から受付可能です。手続き自体は待ち時間を考慮しても30分-1時間程度で終わります。

国民健康保険の資格喪失届の提出

国民健康保険に加入している方は、資格喪失届の提出をしてください。手続きをする際には、転出届と一緒に提出すると良いでしょう。
また引越し先の役所で、新たに加入手続きをすることも忘れないでください。

印鑑登録の廃止手続き

印鑑登録をしている方は、印鑑登録の廃止手続きをする必要があります。
ただし、お住まいの自治体によっては、転出届を提出したら自動的に廃止される場合があるので、手続きの要否は事前に確認しておきましょう。

印鑑登録の廃止手続きは、転出届と同日にするとよいでしょう。

電気・ガス・水道の使用停止の申込み

電気・ガス・水道などのライフラインへの停止申込みをします。
停止する日時と、使用した料金の精算をするため、申込者の立ち会いが必要です。

引越しの当日のスケジュールを事前に考慮し、立ち合いの時間帯を決めた上で申込みをしてください。

なお、水道の利用停止の立ち合いは必要ない可能性があります。
そうした可能性を加味して、申込みの際に立ち会いの要否を確認してください。

新居で使用するガス会社へ申込み

新居で新たにガスの使用を開始する際、開栓の立会いが必要です。
遅くとも引越しの1週間前には、ガス会社へ申込みの予約をしてください。

ガス会社の変更や比較検討をするのであれば、このタイミングです。
申込みが遅れると引越し当日からガスが使えず、しばらく不便な生活を強いられてしまいます。

新居で使用する電気会社へ申込み

2016年4月に開始した電力小売全面自由化により、家庭でも電力小売事業者との自由な契約が可能となりました。
そのため、旧居で使用している電力小売事業者との契約を継続するか、別の電力会社へ新たに申し込むかを選ぶことができます。

各電力会社の料金やサービス内容、自分が最も電気を使う時間帯などを考慮して、自分に適した電力会社を選んでください。

新居で使用する水道局への手続き

新居の管轄する、水道局へ連絡をして手続きをします。手続きの方法はインターネットや電話、もしくは郵送の中から選んでください。
引越しの3〜4日前までに手続きを済ませるようにしましょう。

郵便物の転送届

郵便物の転送届は、郵便局の窓口に提出します。郵便局内の手続きには、1週間ほどの期間を要する可能性があるため、早めに手続きをしましょう。
この手続きを事前に済ませておかないと、郵送物が全て旧住所に配達され、自身で回収に行かなければならなくなります。

また、転送届を提出してから1年間、旧住所に届いた郵便物は新住所へ転送します。
もし郵便局の窓口に行く時間が取れない場合には、インターネットでも転送届の手続きが可能です。

50~125㏄バイクの配車手続き

登録している市区町村以外の場所へ引っ越す場合、ナンバープレートを返納して廃車手続きをしなくてはいけません。
ただし、引越し先までバイクに乗っていく場合は、新居へ移動してから役所にて廃車手続きと登録手続きをまとめて行いましょう。

NHKの住所変更

自宅にテレビを置くのであれば、引越しの際に住所変更の手続きが必要です。詳しくはNHKのウェブサイト、または電話にて住所変更の手続きをしてください。

▶参考ページ:引越しのお手続き|NHK受信料の窓口

固定電話や携帯電話の住所変更

固定電話の住所変更はウェブサイト、または電話にて住所変更から手続きが可能です。インターネット回線とあわせて契約している場合は同時に変更手続きができます。

また携帯電話の住所変更も、ウェブサイトや電話にて住所変更から手続きが可能です。

引越し準備期間中にわざわざ店舗まで出向くのは大きな手間なので、インターネット上で済ませる方がスムーズです。

移住の当日

引越しをする当日、旧居にてする手続きについて解説します。

荷物の搬出や自身の移動などで最も忙しい日ではありますが、事前に計画を立てて必要な手続き・準備を済ませてしまいましょう。

電気・ガス・水道の利用停止の立ち合い

電気・ガス・水道の利用停止の立ち合いをして利用料金を精算します。ちなみに、電気の利用停止の立ち合いは必要ない可能性があります。立ち会いの要否については、事前に契約会社に確認するようにしてください。

基本的に当日に準備しておくべきものはなく、立ち会うのみで問題ありません。

旧居の明け渡し

賃貸物件の場合、引越し作業が終了したら不動産管理会社や大家さんへ鍵を返却します。また明け渡しの際、室内の状況の確認を行います。

この時の部屋の状態を見て原状回復費が計算されるため、例えば入居前から存在した傷や汚れが入居後新たに見つかった場合は、申告するようにしましょう。

移住後に必要となる手続き

続いて、移住した当日や翌日以降に、新居にてする手続きについて解説します。
なお移住後の各種手続きは、引っ越しした翌日から2週間以内を目安にするとよいでしょう。

移住の当日

移住の当日に行うべき手続きもあります。
自身の移動や家具の搬入などでバタバタする一日ですが、事前に必要な手続きをリストアップし、冷静に対処しましょう。

電気・ガス・水道の使用開始

引越しが完了したら、まずは電気のアンペアブレーカーと遮断機を「入」に切り替えます。水道は、水止め栓を開ければ利用が可能です。
ガスについては、ガス機械を設置したうえで開栓の立ち合いが必要です。事前にガス会社に開栓の予約をしておきましょう。

当日以降

移住開始の当日以降に必要となる手続きを解説します。
いずれも時間がかかるものではなく、待ち時間を含めて30分-1時間程度で完了するものばかりなので、先延ばしにせず余裕を持って済ませてしまいましょう。

転入届の提出

引越しをしてから、2週間以内に新しい市区町村に転入届を提出する必要があります。
転入届の提出には、元の役所で転出届を提出した際に発行された「転出証明書」を持参してください。

国民健康保険加入の手続き

新しい市区町村で、国民健康保険の加入手続きをします。
こちらも転入届と同様に2週間以内に手続きをする必要があります。

期限を過ぎると、加入までの医療費が全額負担になる可能性もあるため注意してください。

印鑑登録の手続き

印鑑登録が必要な場合は、新しい市区町村の役所で新しく登録をしてください。

国民年金の住所変更

引越しから年金手帳と印鑑を持って2週間以内に、国民年金の住所変更をします。
会社員の方は勤務先へ「被保険者住所変更届」を提出してください。

また自営業の方は、新しい市区町村の役所の国民年金の窓口へ「被保険者住所変更届」を提出しましょう。

その他変更に伴い手続きが必要になるもの

意外に見落としがちですが、移住先での生活を滞りなく送る上で不可欠な手続きを紹介します。
時間を見つけて速やかに済ませてしまいましょう。

運転免許証の住所変更

運転免許証の住所変更をするには、移住先を管轄する運転免許試験場もしくは警察署にて「運転免許記載事項変更届」を提出します。
なお、新しい住所が記載されている住民票が必要なので、忘れずに持参しましょう。

車庫証明の取得申請

移住先を管轄する警察署にて、移住から15日以内に車庫証明の取得申請をします。

賃貸の駐車場の場合は、貸主に「自動車保管場所使用承諾証明書」または「賃貸借契約書」を発行してもらい手続きをしましょう。
なお、車庫証明の発行には1週間ほどかかります。

自動車登録の変更

移住先を管轄している運輸支局にて、自動車登録の住所変更の手続きをします。自動車登録の変更も15日以内に手続きをしましょう。
管轄の運輸支局が変更になるとナンバープレートも交換となるため、自動車も持ち込んでください。
なお、自動車登録に際して持参すべきものは以下のとおりです。

  • 車検証
  • 車庫証明
  • 新しい住民票
  • 印鑑

バイクの登録変更

移住先を管轄している運輸支局にて、バイクの住所変更の手続きをします。
こちらも自動車と同様に管轄の運輸支局が変更になると、ナンバープレートも交換となるため、バイクを持ち込む必要があります。

生命保険や各種保険の住所変更

生命保険や、車の任意保険などに加入している場合、当然住所変更をしなくてはいけません。

住所の変更方法は電話、もしくはインターネットで手続きができます。
各保険会社からの郵送物が旧住所に届くことがないよう、忘れずに手続きを済ませておきましょう。

銀行口座の住所変更

銀行口座の住所を変更しなくても、口座そのものが使えなくなるわけではありません。

しかし、銀行口座にかかる重要書類やサービス案内資料、再発行したカードなどが新居に届かないといったトラブルに発展する可能性があります。
銀行口座の住所変更は、銀行窓口や電話、郵送やインターネットなど、さまざまな方法で手続きが可能です。

クレジットカードの住所変更

クレジットカードの住所変更はインターネットや電話、郵送などで手続きができます。

住所変更をしないと郵便物が届かないばかりか、住所の相違があることでクレジットカード会社の信用を失ってしまう可能性も懸念されます。
最近は専用のアプリ上で手続きが完了するカードもあります。手続き自体は数分で完了するため、早めに済ませておきましょう。

細かな点は自治体に直接相談

移住には、1ヵ月ほど前からさまざまな手続きをする必要があります。
しかし、本記事で紹介した手順通りに各手続きを進めれば、引っ越しの前後でバタバタする心配もいりません。

能登地域移住交流協議会では、移住を希望される方へサポートをする専門の「移住プランナー」が複数名在籍しています。また、オンラインの相談も実施しています。住まいや暮らしについて不安がある方は是非一度ご相談ください。
また当サイトでは、その他にも能登地域(羽咋市・中能登町・七尾市)の現地の魅力、ワーケーションプラン、移住希望者向けのイベント情報等を随時発信しています。

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